1. HOME
  2. Activity Reports
  3. 福島の子どもに新しい可能性を感じてほしい

福島の子どもに新しい可能性を感じてほしい

2016年3月18日
心のケアチームが訪れたのは、福島県南相馬市の太田生涯学習センターです。
学校でインフルエンザが流行していたため、いつもより少ない人数での「あとりえほーぷ」となりましたが、子どもたちのはなしにじっくり向き合いながら過ごすことができました。

福島の子どもに新しい可能性を感じてほしい

今回のあとりえほーぷのテーマは、「紙粘土でオリジナルのマイキャラクターを作ろう!」です。
子どもたちに「自分がなりたいもの、好きなもの」をイメージしてもらい、想像力を思う存分働かせて、キャラクターのデザインを画用紙に描いてもらいました。

みんなは迷うことなく、自分が「これだ!」と思うキャラクターを描き始めました。
飼っていた大好きな犬だったり、可愛らしい洋服に身を包んだアイドルだったりと、憧れや「好き」という気持ちがギュッと詰まった個性的なキャラクターが生み出されていきます。

鉛筆で描かれたモノクロのキャラクターに水彩で色が付けられると、命が吹き込まれたかのように、いきいきとした姿に変身しました。
そして最後にキャラクターに名前を付けたら完成です。
作品の完成となる紙粘土でのキャラを作りは、来月のあとりえほーぷで行う予定です。 

今回誕生したこのキャラクターの名前は「夢見ちゃん」。
「みんなに夢や元気を届けたい」という特別な想いをこめて、ひとりの女の子がデザインを一生懸命考え作り出しました。

福島の子どもに新しい可能性を感じてほしい

このあとりえほーぷでは、子どもが自分の想いや考えを工作で表現することを通して、心の癒しや個性の成長につなげることを目的としています。

昨年度行われた文部科学省の調査によると、福島県内で「不登校」とされた国公私立の小、中学校に通う生徒数が1,785人に上り、1,000人当たりでは11.6人と過去10年間で最多となったことがわかりました。

専門家は、震災の影響によって屋外での活動が制限されたことや、親の失業や転校といった生活環境の変化が強く関係していると述べています。また、震災の混乱で親自身が心身の余裕を無くし、子どもの教育や成長に目を向けることが現実的に難しかったことも、理由の一つとして挙げられます。

いま福島の子どもたちに求められているのはストレスケアだけではなく、子ども一人一人が持っている「可能性、個性、生きる力」を伸ばしてあげることです。震災から5年という大きな節目を迎えた福島ですが、それを支援の区切りとせず、長期的なサポートを行っていくことが重要です。

これからの福島の未来を担う子どもたちが、震災を乗り越え、心身共に健やかに成長できるよう、皆様のご協力をよろしくお願いいたします。

■東日本大震災 支援の窓口
支援</p> <p>のお願い

関連記事